那須の旅、食が泊まるだけのビジネスホテルを変える!

那須の雲巌寺。日光に行かずとも少し車を走らせるだけで、これだけの寺がある。

GoToが効くうちに那須に旅行に行った。
塩原温泉の日本旅館はすでに予約できず。紅葉の季節、Gotoと相まって予約で埋まっていた。
2回目のGoTo利用である。
山の上ではなく、高速インターからも近い、街中の「那須マロニエホテル」に宿をとった。
有名らしいシェフがディナーを担当し、温泉は二の次、それ目当ての旅だった。
都内で二人でレストランに行く値段で、宿泊とフルコースディナーという値頃感だ。
おまけに5000円の商品券がついてくる。
5000円の商品券は、ペアリングワイン・セットの支払いになった。
アンチエイジング・イタリア料理と命名されたディナーのメニューは、以下のとおり。

  1. ファイトケミカルスープ
  2. 鶏胸肉とポルチーニ茸のリピエーノ ビーツのクレーマと鶏皮のクロカンテ
  3. 鳥腿肉のコンフィ タリアテッレ タイム風味 白美人葱のソース
  4. 鮮魚とジャガイモのクロスタ トリュフのクレーマ
  5. とちぎ和牛の低温ロースト 竹炭大根とペペロナータのマリネ 高原野菜のフリット
  6. モンテビアンコ シェフスタイル キャラメルのムースとマロングラッセ
野菜のメニューは浅川シェフの持ち味。

シェフは、浅川さんという人。
グルメな人の解説によると、
いまをときめく予約の取れないイタリアン MEZEBABA 高山シェフが敬愛する先輩がボッテガンテの浅川シェフである。浅川さんは、取材拒否、撮影拒否の伝説のイタリアン広尾「ACCA」の林冬青シェフとなんと2人で厨房を回していた。その浅川さんは、ACCAの後、料理の鉄人にもでた大迫シェフの渋谷「アロマ」に働きに入った時に高山さんと出会う。林シェフの薫陶をうけた浅川さんの技を盗もうと、高山さんはめちゃくちゃマネしたそうだ。特に手打ちのタリオリーニは他の追随を許さないくらいに、「ホントに旨いっすよ!あの人のタリオリーニ!!」ってくらい旨いとのこと。
こうして後調べでわかったのだが、伝説のシェフだったのだ。どうりでメニュー表にサインをしているはず(笑)。
レシピ本も出している。

つきつめる人のようで、野菜の素材を生かした主役的な扱いと低温調理のゆったり広がる滋味が持ち味のようだ。
準備に相当の時間をかけていると思われる。基本1.5回転、12テーブルぐらいをおそらく一人で回している。
私が気に入ったのは、とちぎ和牛の低温ロースト。実にとろけるような極上の食感だった。
シェフの十八番、タリアテッレそのものが美味しいが、葱のソースが、強めの味が主流の他店のパスタとちょっと違っていた。
シェフの誠実さが現れたのは、食事の間、手が離れているときは、厨房の影から客席の様子を見守っていたことである。
栃木には、ココ・ファームというワイナリーがある。
伊豆でシダックスの運営している中伊豆ワイナリーヒルズほどの規模ではないが、相当大きいワイナリーである。
ソフトドリンクのぶどうジュースはココ・ファームのものだったが、白ワインについては相当レベルが高い。ペアリングワインは銘柄が示されなかったが、たぶんココ・ファームではなかった。地元産を持って打ち出せばいいのにと思った。
だが、ビジネスホテルでよくがんばっていると思った。部屋も広く、お風呂も充実していた。

浅川シェフの伝説となったパスタ料理。

都心でもよくイタリアンやフレンチに行くが、浅川シェフの料理は、いまの物語性の高い、日本の産品や素材にしたアートを極めたような独創性はない。
だがこうして出張することによって、料理人はまた新たな可能性を広げることができる。とくに産地で地元素材を使ったフレッシュな料理は、まだまだ大きな可能性を秘めている。
ホテルの魅力の第一に食があるのは明白だ。地元産品がいかに優れていても、それを美味しい刺激的な料理に転換する段階の技術と想像力がなければ宝の持ち腐れである。
ビジネスホテルの面白いのは、客層が3層あることだ。工事などで長期滞在する建設関係者、老人を含むファミリー、カップル。
このうち、ファミリー、カップルはシェフ目当てが相当いたと思う。
それぞれの交わりはないが、料理によってホテルや旅館の可能性が一気に広がることが確認できた。
ホテルのスタッフもプレミアムイベント対応については苦労も多いだろうが、レシピの説明なども含め、よく勉強し、生き生きと仕事をしていた。
仕事に手をぬかずしかも楽しみを見出している現場は、快適そのものだ。

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