また起きた若いタレントの自殺について

死にたいと思ったことがないので、若いタレントの自殺には慄然としてしまう。
自殺はなにか困りごとを抱えていて、精神科で診断がつくレベルのうつ状態になっていることがほとんどだという(約7割ぐらいだとか)。
芦名星さんというタレントさん自殺のニュースが明け方。
36歳で先日自殺した三浦春馬さん(享年30歳)とのドラマ共演やら、憶測やらが報道されている。
厚労省のデータによると、最新のデータは2015年となるが、主要先進国で15〜34歳で見ると、死亡原因の1番は圧倒的に「自殺」(18.1%)。
これが突出しているのは、他の先進国の自殺死亡率は、フランス9.3%、ドイツ7.6%、カナダは高くて12.0%、アメリカ12.8%。
イタリアは4.8%と低く、イギリスも6.6%。こうした主要先進国の死因のいちばんは、事故。
日本は事故は死因の第2位ではあるが、5.9%。ちなみにフランス15.4%、ドイツ8.5%、カナダ17.9%、アメリカなんと32.0%!、イギリス12.1%、イタリア12.3%という具合。
あとはガンが2位か3位に入ってくるのがほとんどだ。
ここで、アメリカだけ3位に殺人で、なんと10.3%!
むしろ驚いてしまったのは、アメリカの異常さ。死因の4割以上が事故が殺人なんて、若者にとってアメリカは本当に危険な国だなと実感。

民族性も大きい。
なぜなら、参考値で韓国のデータがある。
韓国は自殺が18.3%、事故が8.7%。
日本とほとんど同じ。
イタリアなどラテン系人種の陽気さも透けて見える。
日本と韓国は、リスクを深刻に捉えて、悩んでうつになってしまう民族性なのか?
祖先に染み込んだ儒教の文化的背景でもあるのか?
日本と韓国はいがみあっているが、実はシンクロした社会性のなかにあるのか?
いずれにしろ、社会的に根ざした背景はそれなりの根拠をもちそうである。
折しも今日、「女優オ・インヘさん死亡…自殺から一時意識回復したが享年36歳」のニュース。
こと芸能人の自殺からみるに、韓国芸能界の過酷さは日本以上であろう。

自分の体験で自殺を語ることはできない。自殺をしたいと考えたことがない。
だから想像はするけど、気持ちに寄り添うことができない。
だが若くして死を選ぶのを見るにつけ、やはり痛ましいことこの上ない。
自殺者は全員が心優しき人たちだと思う。
他者を実態として傷つけることなく(恨みや精神の部分では別だが)、自分の存在を消し去ろうとしているからだ。
もちろんテロリズムとしての自殺は次元が違う。
人間を行動に駆り立てる本質にはドーパミンの作用が欠かせないが、自殺のドーパミンはどのようなメカニズムなのだろう。
想像するに、苦悩から開放される境地の心地よい耽溺感への、強い希求なのだろうか?
一方、ジハードの宗教的忘我の希求も、また強いドーパミンの作用なのだろう。

欲望がなくなるときに動物は死にたえる。
老いは欲望の消失である。
それを司るドーパミンの作用を将来コントロールすれば、自殺はなくなるだろう。
ドーパミンのコントロールで脳だけで生きることもすでに可能だろう。
まさにオルダス・ハクスリーの「すばらしい新世界」。
欧米の大富豪が不死への投資を重ねている一方で、東アジアの若者が自殺をする。
どうやら強欲が長生きの秘訣なのは間違いない。
傷つきやすい精神の治療、社会の絶望感の排除を、総裁選が終わった現時点で、もっとも強欲な連中に委ねなければならないパラドクスにもまた、慄然とするのである。

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