Gotoキャンペーンと塩原温泉の話

不動産投資でマレーシア移住までの間、賃貸予定の埼玉県の戸建に引っ越している。おかげで、GO toトラベルの利用ができた。Go toトラベルキャンペーンだが、昨日、西村大臣が東京の利用も視野に入れている旨の発表があった。自分で利用するまでは、コロナ拡散の影響を憂えるテレビ朝日の岡田・玉川コンビのごとく心情否定派だったが、実際利用してみて宗旨変えした。これはコロナ下で政府が実行したもっともいい政策である。

今年は伊豆を拠点に温泉に1〜2週間の逗留もしているが(リタイアの約得)、硫黄臭が強く前から泉質が好きな塩原温泉に行くことにした。土日にかけて2人ででかけたので、最初に値段だけ書くと正規料金なら2人で6万8000円のプランである。宿は「やまの宿下富士屋」。塩原温泉というと川の畔に佇む温泉宿というイメージだった。予約したときはわからなかったが、奥塩原という温泉街にあるらしい。山の宿にしては料理が美味しいということを売りにしているが、車がいろは坂のような細くくねった道をひたすら登っていくに従って、期待は疑念に変わっていった。こんなところでは毎日、食材を運ぶのにも一苦労であろう。

宿は客で賑わっていた。ほぼ満室に近い状態だった。どの程度Go TO関係かはわからないが、キャンペーンの影響は大きいだろう。やはり伊豆や箱根の洗練された宿と比べると山のリフォームされた旅館は、ちょっとだけみすぼらしく見えたからだ。ぽっかり抜けるような空と山の緑、そして禿山の一角からは水蒸気が吹き出ている(というほどでもなく、ちょっと頼りなくそれは出ていたが)。一面に漂う硫黄臭は、それだけで温泉気分を盛り上げてくれる。それでよいではないか、なにせGo toだ。恵比寿の焼き肉チャンピオンで2人で飲み食いするぐらいの値段で、宿泊、温泉、会席料理が楽しめるのだから。

あまり期待していなかったものの、栃木和牛と岩魚の刺身は印象に残った。どの皿もレベルの高い料理人の手が入っていて美味しかった。すでに記憶が薄れているいま現在、2品ぐらい印象に残っているだけでも御の字である。微に入り細を穿つ食レポは今後の課題として、朝食も含めてこじんまりとした旅館のよさが発揮されている。

周辺に300円を投入して入る温泉が複数あるが、めちゃ熱いので、入れないのもある。この宿の風呂も朝早くには熱くて入るのに苦労した。塩原はこういう野性味あふれる温泉を備えているのがすばらしい。ただ外の風呂はひのきが硫黄泉でぼろぼろになり、洗い場もなければ、よくガイドブックに乗っているのでも野風呂ともいうべき状態なので、そういう状態がだめな人にはだめだろう。衛生観念で人を選ぶ温泉だ。

塩原はほかには橋とか巨大牧場とかがあるが、おもしろいのは源義経の家来がお忍びで滞在した土地だということである。頼朝に追われて平泉に身を寄せていた義経と合流するために東北へ向かう途中、追手を避けて潜んでいた洞窟のあとが観光施設になっている。源有綱という武将であるが、洞窟に潜んでいるときに米の研ぎ汁が流れ出て見つかって殺されてしまったという。だがまことしやかに紙芝居で説明されるが、どうもうまくできた話で、観光用に捏造された可能性もある。栃木県で死んだという歴史的定説はない。ではなぜそうなったかというと、伊豆と縁の深い有綱が温泉地のイメージに相応しいからであろう。修善寺と同じ丸に笹竜胆の源氏家紋をいただき、伊豆に並ぶ温泉地だというフレームアップに利用されたのではないだろうか。

時空を超えてキャンペーンがいま重なるというところ(笑)だが、まあそれはそれとして塩原温泉の泉質はお墨付きなのである。

地下の狭い洞窟の途中にある源有綱の像

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